
今回はとあるクライアントさんのセッションを例に 「いかに感情に支配されず、自分を保ち続けるか」 という点について考えていきたいと思います。
そのクライアントさんは、20名ほどの部下を持っている営業マネージャーです。
先日セッションをしたとき「30分後にどんなことがクリアになったらいいですか?」と聞くと
「先日、部下の言動についカッとなってしまった。こういった感情とうまく付き合う方法を考えたい」
とのことでした。
お話を聞いてみたところ、以下のような感じでした
- お客様先での商談に同行したとき、担当の部下が元気がなく、ハキハキしていなかった
- そのことを指摘すると「いきなり飛び込まされたのでどうすればいいかわからない。それならちゃんと教えてほしい」と反撃に会った
- その際「まずはすみませんの一言が先でしょ」と言い返してしまい、そこから言い合いのような形になった
いかがでしょうか?
言い合いにまで発展するかどうかは置いといて、相手のちょっとした発言にイラッとしてしまうことは誰にでもありますね。
感情があるのは当然のことなのでイラついてしまうこと自体は自然なことです。
問題は、イラついた状態だと冷静に建設的な議論ができなくなって、時間を費やす割に成果があがってこないことです。
成果が上がらないどころか、メンバーを失うなどマイナスになってしまうことも考えられますね。
感情的になった後、冷静になって考えてみると「あのときこんなふうに聞けばよかったかな・・・」とか思いつくものです。
その時は自分の感情に支配されて、自分のコントロールを失っている状態なのです。
今回はいかに感情に支配されず、自分のコントロールを自分で維持し続けるかについてお話します。
感情に打ち克つ、承認のテクニック
毎度お馴染み(?) な承認のテクニック。
ここでも有効です。
承認については↓の記事でも触れています。
承認とは、相手の行動や言動について、それが行われた事実を事実として受け取りましたよ、と相手に伝えることです。
例えば先程の例でいくと
「いきなり飛び込まされたのでどうすればいいかわからない。それならちゃんと教えてほしい」と言う部下の発言に対して
「なるほど、いきなりの現場でどうすればわからず、きちんと教えてほしいと思っていたんだね」
と伝えてあげることです。
評価や意見は含まず、行動や発言などの現象を感情的温度抜きにありのまま理解したよ と伝えるのが承認です。
この「事実にだけフォーカスする」というのがポイントで、そう意識することで自分の感情と一定の距離を置くことができます。
といいつつ、ぼくもコミュニケーションが合わない人と話すと心がザワつくこともあります。
そのときは 「なるほど、そういう考えなのね」 と心の中でつぶやくようにしています。
こうすることで、感情に持っていかれそうになった自分のコントロールを、スッと取り戻すことができるんです。
自分の感情にワンクッション置くようなイメージですね。
ちょっとしたおまじないみたいなもんですが、そこそこ効果アリです(笑)
感情に支配されたら、ケーススタディにしてしまおう
とはいえ、感情に支配されてしまうということも出てくるでしょう。
そんなときはケーススタディにしてしまいましょう!
自分を知るチャンスです!!
ぼくにとって最大のナゾは自分自身です。
自分でもどんなときに心が動くのか、全然わかっていません。
感情のマネジメントをする問いかけには以下のようなものがあります。
- 直近で感情的になったケースは?
- そのとき、どんなことを感じた?
- 自分はどういう結果を望んでいた?
- 相手はどういう結果を望んでいた?
- お互いに望ましい結果は何だった?
- 同様なケースでも感情的にならなかったときは何が違う?
そんなに深く考え込む必要はありません。
割と直感的に、こうかな、ああかなと答えていくと、自分の感情パターンが見えてきます。
感情パターンが見えてきたらこっちのモンです。同様なパターンが訪れたら察知することができますし、承認の意識を頭にセットすることもできます。
この6つの問い。試してみてください。
まとめ
誰でも感情は持っているもので、それ自体は何も悪いことはありません。
前述の通り、その感情にコントロールを奪われてしまっている時間が長いほど、よくない結果を招く可能性が高くなります。
まずは承認のテクニックを使って、自分の感情と一定の距離を取るということ。
そして感情的になってしまったらそうなったで、自分を知るきっかけとしてネタにしてしまうこと。
この2点、ぜひ試してみてください。
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マネジメント奔走中のパパさんエンジニアづかしーこと、いしづかです。