
とあるクライアントさんがこうおっしゃいました
今日は話を聞くぞと決めたらひたすら聞きにまわり
意見もせず
遮ることもせず
こちらとしてはオープンマインドをアピールしているのに、なかなか話をしてくれないとおっしゃるのです。
あなたも同じような経験はありませんか?
厳しい意見であろうとドンドン出してもらいたいのに当たり障りのないものばかり出てきたり、むしろ全然出てこなかったり。。。
せっかくこちらが聞く体制ができていても、話してくれないのでは意味がなくなってしまいますね。
聞く体制ができている状態で、思うところをしっかり話してもらうのが理想的な状態。
その理想状態を手に入れられれば、自分とは違う目線からの考えが聞けるなど、思いもよらない収穫を得ることもできるようになります。
今回は相手にしっかりと話をしてもらうためのコツを、クライアントさんとのやり取りを例に、1つご紹介します。
あなたは何としてそこにいるか?
ぼくからはこんな質問をしてみました。
するとこんな答えが
「うーん、、、上司としてしか見てないかもなあ。教える側、教わる側っていう立場の隔たりがまだまだあるように感じる」
そこで追加で質問してみました。
「部下の方々に、自分はどのような立場で接していると認識してほしいですか?」
すると
「指導じゃなくて、チューニングしていると思ってほしい。調整している感じ。自分の色に染めようとするつもりは無いんだよね」
最後にこう伝えてみました。
「であれば、そう伝えてみてはいかがでしょう?」
数秒の間の後に
「たしかに。向こうから見たら探られてるようでイヤだったかもしれないな。今度話すときは立場を明らかにしてみよう」
その後、クライアントさんの部下と面談した際に、以下のようなことを伝えてから話を始めたそうです
- 指導するつもりも、何かを指示するつもりも無いこと
- むしろみんながどうありたいか、何が困りごとなのか教えてほしい立場であること
- その上で、組織が求めるものと、自身がありたい姿の間の調整役として自分を使ってほしいこと
すると、多少の枕言葉をはさみつつも、少しずつ自分自身のことを話はじめ、より良い状態になるように具体的なアクションができるようになったそうです。
このように、自分の立場をキチンと表明することで、相手も自分自身がどう振る舞えばいいかを理解し、自ら動いてくれます。
まとめ
あなたが何としてそこに居るか
この認識を合わせておくことはとても重要ですね。
特に上司・部下など最初から関係が形作られている場合はなおさら重要です。
そこでいきなり上に位置する人間が、勝手に同じ目線になったと思って接すると、下に位置していた人間は戸惑うばかりです。
そして発生するコンフリクト(衝突)。
「こんなに話を聞く姿勢を見せているのに!!!」的なやつ。
そうなったらだれも幸せになりません。
ぼくがやっているコーチングではコーチとして接します。コンサルタントとしてではありません。
なのでぼくの考えを押し付けることは一切ありません。
クライアントさんのための時間にすることを保証する代わりに、クライアントは自分のことを本気で考えてもらいます。
コーチングでは「そのような間柄ですよ」と最初に伝えます。
コミュニケーションはそこから始まるのです。
誰かと接するときは立場を明らかにする。そうすれば相手もそれに応じた接し方をしてくれるようになります。
うまくいかないなと思ったら、自分はどんな立場だと思われているか予想してみてください。自分の認識と食い違いがありそうなら、早めに認識を合わせておくと、時間が経てば経つほどに効果が違ってきますよ!!
マネジメント奔走中のパパさんエンジニアづかしー(@zuka_sii)です。