
ぼくは、くまもと出身くまもと在住のシステムエンジニアです。ベンチャーでチームリーダーしてます。
東京で4年ほど働いていましたがUターンした組です。
Webシステムのほかにスマホアプリとかつくっています。
そして2児のパパでもあります。上が女の子、下が男の子です。どっちもスーパーかわいいです。
ぼくはエンジニアとして働いているわけですが、以前からチームマネジメントに興味がありました。大学でもその分野を勉強していました。
数年前から本格的にコーチングという分野を本腰を入れて学習して、エンジニアのかたわら、企業のリーダー職にコーチングセッションを行っています。
このプロフィールでは、これまでに起きたことと、このサイトを作った経緯についてお伝えできればと思います。そこそこ長いですので、どうぞお時間があるときにでも。
プロジェクトリーダーとして燃えていたあの日
以前の職場のことでした。
いくつかの案件を経て、ぼくもプロジェクトリーダーとして部下を持って案件をマネジメントすることになりました。
そのときのわたくしづかしーは ガラにもなく燃えていたのです 。
「オレの時代が来た」みたいなノリでした(笑)
そりゃ単純に舞い上がっていたわけではありません。
その案件が少し特殊な業務知識が必要であったり、自分が得意としているプログラミング言語だったりと、 自分が活躍できる フィールドだと感じたからです。
そしてリーダーとしてのキャリアの幕開けでもありました。
新米リーダーですので、管理手法は見様見真似な状態です。それでもフレームワークに沿って考えていけばだいたい形になるものです。
当然ですが、開発の進行管理以外にも自分自身にも一人前のタスクがあります。いわゆるプレイングマネージャーですね。
自分の作業をせっせとこなしながら、部下からの質問に答え、事前に資料を作って顧客と定期ミーティングを実施し、会社に進捗の報告をし・・・。
なかなかに大変でしたが、自分としてもいい感じに工程管理しながら、プロジェクトは予定のタスクを消化して、前に進んでいました。
順調に見えていた・・・が
プロジェクトも後半戦に差し掛かり、何度か仕様変更があったためスケジュールはギリギリなところで動いていました。ここから先、大きな手戻りはかなりのダメージとなってきます。
そんなある日、プログラムのソースコードを眺めていると、ふと気になる点が見つかりました。
予想は的中。想定した動きをしません。
すぐに担当者を呼びます。
担当者は少し仕様が不明確だったけれど、自分なりに解釈して進めていたというのです。自分で考えて進めていくのはいいことですが、不明確な部分はきちんとリスト化して顧客に質問するなど、しっかり管理すべきものです。
しっかり指導して、この1件は終わりましたが、なんとなく嫌な予感がしました。
他にもあるんじゃないだろうか・・・。
残念ながら、やはり悪い予感は当たるものです。
担当者の判断で実装された機能が他にもあるということがわかりました。
しかも、もっとショックだったのは、他のメンバーもそれに気づいていて「それでいいのかなぁ・・・」と思っていながら、誰も報告してこなかったのです!
しっかりとリーダーとして振る舞うべく、きちんとした管理をして進めてきたつもりでしたが、むしろコミュニケーションがおろそかになり、ついにぼくは メンバーから対策される人になっていた のです。
プロジェクトも終盤。時間はありません。自分のタスクや顧客折衝なども抱えながら、現状をリカバリーするための作業もこなさなければなりません。
朝は8時には出勤し、帰るのは日付が変わったあと。夜中の2時とかもありました。
その頃から、体にも変化が見られました。一晩で4回も5回も目が覚めるのです。
寝付きが悪いわけではありません。眠るのですが1時間もしないうちにハッと目が覚め、また寝ては目が覚めるの繰り返し。
そして、食べたものを吐くようになりました。
朝食べては吐く。昼はプロジェクト先なのでヨメさんが作ってくれた弁当を半分くらい食べて、また吐く。夜は弁当の残りを食べる。
こうすると、1日で弁当の半分しか体に入っていないという時期が続きました。
そんな状態が1ヶ月ほど続いたある日。目が覚めたら、 全く体を起こせなくなっていました。
虚脱感というか、全く力が入らないのです。
その日はヨメに会社に連絡してもらって、病院へ。
体に以上はなく、心療内科をすすめられました。一番近い病院にいったところ、「うつ症状」と診断されました。
づかしーのリーダーデビュー戦は、デビュー戦で退場となったのです。。。
うつ病とコーチングとの出会い
うつ症状と診断されたぼくは、当然ながらプロジェクトからは強制離脱。数ヶ月の療養となりました。
プロジェクトのメンバーや、会社には大きな迷惑をかけてしまいました。
とはいえ、あれほど炎上していても収まるところに収まるのだということを身を以て感じました。どうやって落ち着けたのかは聞いていませんが。
づかしーはというと、絶望の淵に仁王立ちしていました。
ネットを見ると「 一度うつ病になると大変なことになるから そうならないようにアレコレアレコレ」という情報ばかり。
もうそうなってしまった自分はしゅーりょーなのだ、と。
数日間はホントに「生きてるだけ」みたいな生活でした。
気が向いたら食べ、また横になり、また気が向いたら食べ・・・の繰り返しです。
生産性なんてゼロどころか、マイナスです。単に食べ物を消費するだけですから、もはやぼくという生き物の存在価値とは何なんだろうか、って感じです。
当然ヨメは仕事があるわけですが、当時は「帰ってきて顔を見るまで、心配で仕方がなかった」といいます。
うん。そりゃそうですよね。
それでもモノを食べられるようになると、少しずつ体にエネルギーが戻ってきました。
近所の散歩程度ならできるようになり、本が読めるようになり、朝晩規則正しい生活が送れるようになりました。
ちょうど体調が好転してきたときのことです。
ふとリーダーシップに関する記事をみたとき、「サーヴァント型リーダーシップ」という単語が目に入りました。
なんじゃこりゃ。すごい名前だな。。。
まだまだ体調が不安定な中、こういう仕事に関わるような記事を読むのはあんまりすすめられたもんじゃないとは思いますが、とても気になりました。その記事を読んでみたくて、読まずにはいられませんでした。
大学で卒論に書いた分野もマネジメントなので、根本的な興味があったのかもしれませんね。
づかしーはここで初めて「コーチング」という分野に出会いました。
- コーチとクライアントは対等な関係で目標に向かって進む
- 指示やアドバイスをするのではなくて問いかけベース
- クライアントの意思を持って前に進む
あぁ、ぼくが求めていたマネジメントスタイルはコレだ・・・。
当時、妙に安心したような感覚に包まれたのを今でも覚えています。
詳しく知りたくなって、即Amazonでコーチングの本をポチりました。時間もあるので一日中読んでました(笑)
もっともっと知識を増やして、コーチング型のマネジメントを身に着け、すごいチームを作りたい。
人間、目標物が定まるとエネルギーが高まるようで、そう思うととても元気が出てきました。
復職。新たなリーダーとして
復職後、づかしーはスマホアプリの開発経験があったこともあり、新製品開発のプロジェクトの立ち上げに参加することになりました。
小さなチームですが、リーダー再出発です。
しかし以前のような「ガンガン引っ張るリーダー」のような振る舞いはしません。てかできません。
もちろんメンバーはぼくが休職していたことを知っています。とても気になるところでしょう。
そこで、ぼく自身のことも知ってもらい、お互いにすり合わせる時間を取りました。ぼくが比較的得意なこと、苦手なこと、いろいろと話しました。
例えばぼくは細かい作業が苦手です。そもそも工数管理とか無理なんです(笑)
この話をすると、メンバーの1人が「リスト作るの好きなのでやってもいいですか?」と提案してくれました。そりゃもうやれやれーって感じです。
メンバーの話を聞き、各々が感じている問題点や課題点を話してもらい、1つ1つ解決していく。
そうしていくと、ぼくは本来やるべきであったプロジェクトの困りごとを解決し、メンバーが仕事にフルパワーを傾けられる環境を作ることに専念できるようになりました。いわゆる管理系のタスクは手から離れ、得意な人に収まっていきました。
ついには管理者らしい仕事はメンバーがやるようになって、ぼくが作業遅れを指摘される始末となったのです(笑)
ビジネスとしてスケールさせることはできませんでしたが、1つの製品をリリースするまで持っていくことができました。
ダメリーダーだったぼくが、メンバーのエネルギーを最大化するアプローチを取ることで、一定の成果を出すことができたのです。
いま、コーチング型マネジメントの実践として
ぼくは今、ベンチャーでシステム開発チームの1つを管理する立場として働いています。
大失敗したときはとても工業的な管理アプローチで、いかにミスを削るかということに重点が置かれていたように思います。
もちろん今でも大小いろいろな粒度のタスクの管理やスケジュールの調整などは行っています。
その中で、最も自分の中で変わったことは、なにか不測の事態が発生したときに 「なんでそうなったの?(やるべきことをやってないんだろう)」 と以前は条件反射的に言っていたのが 「起きたことは置いといて、今の状況をむしろ利用してオイシイ思いするにはどうすればいいと思う?」 と問いかけられるようになったということです。
問いかけは相手に思考を促します。
そしてぼくには思いつきもしなかったアイディアがしょっちゅう出てきます。
先頭に立って引っ張っていかなくても、向かってる方向が全体的に揃っているかだけ見ていけば、メンバーは自分の力で進んでいってくれるということがよくわかりました。
結局のところ、メンバーがどうのこうのの前に、 自分が相手を信じているかどうか というのが大前提だったのです。「あ、この人、自分のことを信用してないな・・・」って感じることありませんか?こういう思考って割とすぐバレるんですよね(笑) そしてそれが伝わった状態でパフォーマンスを上げようなんて思考が働くはずもありません。
この姿勢はなんとなく理解はしていたものの、コーチングという分野を学んで、そして実践して、より理解できたと感じています。
今では1年間体系的にコーチングを学習し、 「認定プロフェッショナルコーチ」 という資格を取りました。
社内外で勉強会やコーチングセッションを行っています。
最後に
ぼくはいわゆる優等生肌でした。
学業成績は取り立てて問題なく、素行も取り立てて問題なく、、、いろいろと取り立てて問題なく過ごしてきました。
その反動なのか「誤りである」ことには強い抵抗感がありました。もちろん今でもあまり好きではないですが、最初にリーダーをやったとき管理的な思考になったのはそのためかもしれません。
いま、マネジメントで苦しんでおられる方、たくさんいらっしゃると思います。
- メンバーの成果が出ない
- 部下が同じミスばかりする
- どう接すればいいかわからない
- どう振る舞えばいいかわからない
もちろんぼくも試行錯誤の連続で、「コレ」って答えを持っているわけではありません。
しかし、ぼくが実際にやっていることや考えていることを伝えることで、他の誰かの参考になるのではないかと思い、このブログを書いています。
日本では専業マネージャーはあまりおらず、ぼくを含めてほとんどがプレイングマネージャーですね。本当に大変ですよね(笑)
本意・不本意いろいろあるかと思いますが、わたくしづかしーは 「せっかくそうなったんなら、骨の髄までその役を楽しみつくそう」 という考えです。
自分や周囲の成長を楽しんで、マネージャーライフを共に満喫しましょう!
パパさんエンジニアでコーチングサポーターのづかしー(@zuka_sii)です。